☆ 官 邸  日 記 ☆ ― Prime Minister Of Japan’s Diary ? ―
2004-08-22
 
【平成16年8月21日(土)】
【午前・午後】東京・高輪の高輪プリンスホテルで静養。終日、来客なし。

 
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台風15号に影響したフェーン現象にて連日、猛暑の東京を離れ、暑さには定評あるナゴヤに覚悟して降り立ったものの杞憂に終わる。台風一過の青空の下、秋風を思わせるような心地よい爽やかな風は早、初秋の趣きである。

今、日本で一番元気な熱気ある街『NAGOYA』。しかし、その道程は安穏としたものではなかった。巷ではアテネ五輪の話題で沸き、五輪関連商品が街に溢れるオリンピックイヤー真っ盛りだが、ここナゴヤは少し違う。
来春開幕の愛知万博 「愛・地球博」のこともあるが、ある苦い挫折の記憶を思い出したくないからかもしれない。

1988(昭和63)年開催を決めるIOC理事会。「セオル !!」(ソウル)との発表に呆然と立ち尽くす日本人の一団がいた。本命・確実といわれ遙々、ナゴヤからやって来た幻となった「ナゴヤ五輪招致委員会」一行。時に1981(昭和56)年のことであった。

当時のN愛知県知事は、招致失敗の責任をとり3期目出馬せず、引責。1988(昭和63)年ソウル五輪開催の年の11月に自ら死を選択した。当時、理由は様々に噂されたが誘致失敗が最大要因ではなかろうか。生真面目な彼らしい責任の処し方であったが誠に慙愧の念に堪えない。

N氏は名古屋市西区のミシン屋の生まれ。名門 旧制明倫中(現 明和高)-東京帝大法学部-旧自治省-愛知県庁-教育長-副知事-知事と登りつめたエリート自治官僚でまじめな秀才であったが、少し線が細かった。

国内においてもタレント タ○リに代表されるナゴヤを揶揄・軽視風潮によるバッシングが相次いだ。あの苦々しい時の瞬間から20年をへて、見事な復活を果たしたナゴヤに賞賛である。

戦国時代、信長-秀吉-家康の天下三大英傑を輩出した地域であるが、戦後の大『愛知・ナゴヤ』の礎を構築した立役者たちは以外にも、他府県出身者ばかりだ。

最後の官選知事から公選知事6期24年、戦後の中部圏の取りまとめ役としても大きな功績を残した大物知事、桑原幹根氏。(明治28年生・山梨県出身・岸-福田元総理に近かった)

内務技監から戦後、佐藤正俊名古屋市長(当時)の懇願で新生・名古屋の戦後復興・都市計画を指揮した田淵寿郎助役。(明治23年生・広島県出身)当時、「街のド真ん中に飛行場造るのか ?!」との猛烈な反対にあった今ではナゴヤ名物「100M 道路」や市内中心部近くにあった名古屋刑務所移転、市内の寺院・墓地の集約移転などで全市の20%をはるかに超える土地を道路・公園用地に費やした壮大な構想と勇断であった。

また、N知事の後任として4期16年知事を務め、中部新空港・愛知万博誘致に成功、勲一等をも授章したいつもザックバランで陽気そして気さくな鈴木礼治氏。(三重県桑名市出身)
世界のTOYOTA創業の祖、豊田佐吉翁もお隣り静岡県の出である。

排他的で外様はやりにくいと不評のナゴヤだが、真の実力を持つものには一目置き寛容である。
ナゴヤ人は、大抵謙虚でおとなしい気質。徳川御三家筆頭 尾張藩は濃尾平野の肥沃な地、温和な気候、天変地異の少なさをはじめ木曽の山川をも支配(江戸時代・木曽ヒノキの販売流通権と木曽三川の通行権)し武家はじめ町民、農民までもが裕福であった。燦然と輝く金鯱も伊達じゃない !!

当然一揆や騒動、飢饉などなく日本最大級の人口湖 入鹿池をはじめとする農業用水整備の大事業や生活の豊かさの中で生まれた茶道をはじめとする「芸どころナゴヤ」の町風、山車カラクリの発達は今のナゴヤの「モノ創り」文化の土壌となっているであろうか。

質素・倹約を旨とした8代将軍 吉宗時代(紀州藩出身)、将軍の座を争い敗れた尾張藩主 宗春公はナゴヤ城下のみ芝居や興行その他奢侈品を奨励し反抗。今の如くナゴヤだけが日本中で一番賑やかだったそうだ。
しかし、将軍の逆鱗にふれ、藩主蟄居。死後も許しが得られず明治維新に入るまで墓石に金網がかぶせてあった話は有名。
竹中金融相(和歌山県出身)が、UFJ銀行(ナゴヤ地盤の都銀:旧東海銀行が前身)を目の仇にするのも案外、当時からの県民意識の表れとの噂も・・・・・・・?!

大人しく謙虚で控えめな人が多いナゴヤで、自転車に旗竿括り付け「おかしいものはおかしいでイカンワ !!」と颯爽と街宣する少し毛並みの違った(失礼) 新ナゴヤ人、れっきとした尾張藩士の末裔 河村たかし民主党代議士(愛知1区)。あのテレビ朝日「TVタックル」の常連だ。

その河村代議士が『国破れて議員あり』(徳間書店・定価1,680円)を出版、「不公平年金番付」つきで好評発売中 !! である。
彼一流のユニークな政策満載で田中康夫長野県知事もご推奨。

22日には名古屋駅前の大手書店にて出版記念サイン会開催の熱の入れよう。
「ナゴヤから総理を狙う男」に逢いたい方、興味ある方 ― 彼流に言わせると「イッペン来てチョ~、本買って読んでマワナ、イカンワナモ !!」である。 

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