☆ 官 邸  日 記 ☆ ― Prime Minister Of Japan’s Diary ? ―
2006-09-17
 
【平成18年9月16日(土)】
【午前・午後】東京・千代田区永田町の公邸。終日、来客なし。


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名古屋のとあるホテル。
小泉総理に似た風貌、キチンとしたスーツに身をまとった紳士が、待ち構える報道陣に目を細めてニッコリ、片手を挙げたポーズで会議室に入った。

今年5月、民主党は『知事選与野党相乗り禁止』を全国通達、にもかかわらず7月の滋賀県知事選は自・公と相乗り、現職落選。さらに8月の香川県知事選も最終的には自主投票。

小沢一郎民主党代表のお膝元 岩手県では、来春の県知事選に小沢氏の秘蔵っ子 外務省出身の達増拓也代議士(衆議院 岩手1区)を単独擁立、自ら率先して範を示す。

一方、民主党愛知県連(代表:近藤昭一代議士)も当初は、セントレア(中部国際空港)開港や愛知万博成功に導いた現職 神田真秋知事(54歳)への相乗り論が大勢だった。

元小沢事務所出身、現在の内閣府特命担当大臣や日歯連事件で逮捕された歯科医の元代議士、秘書の選挙違反で連座・代議士失職、現在は故郷 ウナギ生産日本一町長である元高級官僚の議員会館事務所を渡り歩いた女帝秘書を召抱えて小沢代表のご機嫌をとり「小沢チルドレン」No.1を自任する松下政経塾出身、若手3回生代議士(愛知県選出)が『天の声』で水面下動いた。

自薦他薦からユニークな教育行政などで有名な石田芳弘犬山市長(60歳・自薦)と8年前にも知事候補に浮上した旧自治省出身 元愛知県総務部長で現在は厚労省審議官 御園慎一郎氏(53歳・他薦)の二人に絞り込んだ。

『天の声』は当初から御園氏。

ただしシコリが残らぬよう県連サイドで、立候補希望者を公募、選考委員会により独自候補を民主的・平和的に公明正大なカタチで表向き『本命候補』を選出・擁立する手順だったのだが・・・・・。

当然、現職官僚の身分、政府・与党や次官・局長からも大きな圧力は明白、動けない。もしもの時の衆院・参院議員カードも切ったことは想像に値するだろう。

しかし、「想定外」の自薦候補 石田犬山市長の動きは速かった。

以前より、知事もしくは国会議員への転出が「夢」だった石田氏、自らの人脈・マスコミ リークから【 石田犬山市長、知事選出馬 !! 】の流れを作ろうと必死だった。

先述した松下政経塾出身「小沢チルドレン」代議士は、『天の声』と違う方向に向かいだしたことに危機感を覚えたが、石田市長とは元自民党大物代議士を通じた親交が、今も続いており石田氏への引導渡し役はできなかった。

そこで、小沢代表に近い中部地区本拠の大手流通スーパーへの惣菜納入会社を上場企業まで育て上げた元自由党 愛知県議に(石田氏の知事選出馬辞退の)説得を依頼、今月1日の夜に名古屋市東区のとある場所に旧知の石田市長を招き、一席設けたのだが・・・・・。

「オレは、死んでも知事選に出る !!」

この石田氏のひと言に代表されるように、説得どころか火に油を注ぐ流れに。(この人、風貌も小泉総理ソックリだが、考え方や話しぶりも酷似。この言動など【郵政民営化】総選挙時の総理言動「たとえ殺されても・・・」と同じ。)

悪いようにはしない、軽挙妄動は慎むよう言い含み別れたのだが・・・・・。

5日には石田氏、「民主党推薦なくとも知事選出馬へ」とマスコミ発言、市民派知事を目差すと捨て身の作戦へ。

一か八かの大勝負、この作戦が功を奏して民主党県連内部の流れも「石田擁立」論に大転換。

11日夕刻、地元名古屋での民主党 国会議員団会議でも「石田擁立」に異議を唱える者なく、近藤県連代表はもう1人の特別な『天の声』候補者に現状と県連の誠意を伝えるため最終に近い新幹線で上京、連絡とるも会えず、電話も通じず、時刻は翌未明、自宅ポストに名刺を入れ退散。

12日、民主党本部で再選されたばかりの小沢代表に顛末を報告した近藤昭一 民主党愛知県連代表。

「そうか !!」

ひと言、以前から地元の意向には従うと発言していたものの、当初の目論見と違い憮然とした表情の小沢氏。

翌13日 午後、東京都内で今月7日以来2回目となる近藤愛知県連代表との緊急会談に応じた御園慎一郎氏。

「小沢(一郎)代表の言っていることと違うような気がしますが、(石田氏擁立)それでいいですか ?」

結局、御園氏は、候補者選考委員会に姿を見せず「立候補意志なし」として、石田芳弘犬山市長が、次期愛知県知事選挙の民主党推薦候補に『 無投票当選 ?! 』

「リーダシップ、市長としての実績がある !!」(近藤昭一 民主党愛知県連代表)

『 超 ・ 神 田 (真秋現知事) 』がキャッチフレーズだった迷走した民主党愛知県連の知事候補者選びが、やっと決着。

早速会見した石田芳弘 民主党推薦 次期愛知県知事選挙 立候補予定者は、 「 県民の支持があれば、(神田現知事)を超えられる !! 」と政策集『 今こそ、あなたの力で愛知に新しい風(あゆち)を ! 』を発表。

既に現職 神田真秋知事には、自民・公明両党が3選出馬要請、22日の県議会本会議にて3選正式出馬表明予定。

ところで、神田愛知県知事は、愛知県一宮市奥町川崎生まれの弁護士。
中央大学在学中に司法試験合格。海部俊樹元総理の叔父が経営していた会社の顧問弁護士等を経て若干37歳で一宮市長、46歳で愛知県知事に当選した海部氏の秘蔵っ子。

片や石田犬山市長は、自民党田中派 大番頭だった江崎真澄元副総理秘書から自民党県議、犬山市長となったバリバリの江崎派。

愛知県一宮市を中心とした旧衆議院 愛知3区は、江崎真澄元副総理、海部俊樹元総理の師 故 河野金昇代議士時代より、中央では「田中」と「三木」派、「金権」と「クリーン」そして地元では小さな市町村議会議員選挙まで両者の代理戦争が繰り広げられた土地柄。

往年の「田中-三木」、『江崎-海部』の代理戦争再燃なら懐かしいのだが、既にそのパワーなし。

神田、石田両氏とも中・高とも愛知県一の同じ名門私学出身、同窓会分裂は必至か ?!

所謂、これを『 【 東 海 】 の 乱 ?! 』と言うカモ。

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